時をかける表象

東大に2度落ちてもなお未だに浪人生をしているという学生の日記。記事と日記に分かれてます

反安泰世代

2018/12/12 水曜日

 

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今日RADWIMPSの新アルバム「ANTI ANTI GENERATION」と今年行われたツアーライブのDVD「Road to Catharsis Tour 2018」を購入した

アルバムの方は前前前世などが収録された「人間開花」以来、約2年ぶりのリリースである

すでにシングルとしてリリースされているものやラジオやMVなどで先行配信されている楽曲もあったが、一応最初から最後まで通して聞いてみた感想としては、やっぱりこの人たち天才だと思った

個人的には初めて「絶体絶命」というアルバムを聴いた時の同じ感触がした

というのもその後の「×と○と罪と」「人間開花」は、一度聞いただけではその情報量の多さと多様性に自分の脳が追いつかず、とてつもないオーラを漂わせているのはなんとなくわかるのだけれど、何度も聴き込まないと具体的な意味合いを実体としては捉えられなかったからだ

しかし今回のアルバムは全体として1枚のアルバムの中で世界観が完結しており、知っている曲が多いということを差し引いても一度通して聴いただけで清々しさを享受できた

前前前世を機に「光」や「サイハテアイニ」など、色で例えるなら限りなく透明に近いブルーと言えるような曲が増えた気がする

もちろん「君と羊と青」や「会心の一撃」といった曲もすでにリリースされているわけだが、さらに言葉やメロディが洗練されているなという印象を受けた

特に「NEVER EVER ENDER」は野田洋次郎自身も「前だけを見続けて書いた曲」と言っていたわけで

ポップでありがちな売れ線の曲のように見えて、実は野田洋次郎にしか出せない清新さを垣間見ることができる

そんな曲が多かった

今回のアルバムには17曲も収録されていて、従来のアルバムが大体13〜15曲なのでかなり曲の数が多いということも一つの要因かもしれない

そして「五月の蝿」のカップリングが「ラストバージン」で「サイハテアイニ」のカップリングが「洗脳」であったように、人間の明るい部分や前向きな部分と、その対極にある暗い部分や屈折して腐って穿った部分も同居させるところがこのバンドの特徴だと個人的には思っているが、今回も「PAPARAZZI〜この物語はフィクションです〜」でそれを遺憾なく発揮してくれた

特に『「君の名は。」の大ヒットが起こるとすかさず出てくるゲスなやつ』『ぽっと出で出てきたわけじゃねえ』のくだりは、初めてMVで見た時、身震いした

そしてこの曲はMVも含めてかなりメッセージ性が強いもので、猟奇的で狂気的で衝撃的だったけど、疑問に感じた点が二つある

まず一つは、大して週刊誌にお世話になったわけではない野田洋次郎がどうしてこんな曲を書いて、わざわざMVまで作って、それをリリース前に投稿したのか

出すとしたら川谷絵音だろ、と思った

いや川谷絵音も「あなたには負けない」「戦ってしまうよ」「イメージセンリャク」「僕は芸能人じゃない」で散々騒動をネタにしている感はあるし、そもそも騒動前から「スレッドダンス」「ノーマルアタマ」みたいな曲も出しているわけけど、ここまで痛烈に、どこまでも週刊誌の真ん中を目指して書かれた曲はなかなかない

もう一つは、どうしてMVに首吊り自殺をする描写を盛り込んだのか

しかも野田洋次郎の公式インスタグラムにはがっつりそのシーンの静止画が投稿されてあるわけで、どうしてここまで首吊りにこだわったのか

考えてみれば「実況中継」にも歌詞の中で首吊り自殺の話が出てくるし、「死んだら負け」を否定するようなニュアンスも含んでいた

別に人が死んでもパパラッチの心はひとかけらも痛まないし、そんなことでパパラッチに追われる側の人間が死んだら意味ないはずなのに

家族を首吊り自殺で亡くした人もファンにはいて、実際その人たちはそういった旨のことを投稿にコメントしている

もちろん誰かを傷つけたり苦しめたりするために自殺の描写を盛り込んだわけじゃないとは思うけど、自分にはその必然性が理解できなかった

あとこのアルバムの最大の特徴は他のアーティストとのコラボ楽曲が実現したことである

ONE OK ROCKのTakaやあいみょん、Miyachi、Tabu Zombie、そしてNHKの18祭で披露された「万歳千唱」「正解」のうち「正解」はそのまま音源を引いてきた形になっているため、1000人の高校生とのコラボ楽曲といっても過言ではないだろう

こうしたコラボ楽曲が複数生まれたことについて野田洋次郎は「RADWIMPSとして絶対にブレない芯みたいなものががっちりできた」からだとSCHOOL OF LOCKで語っていた

いやもうまだまだ書きたい感想はいっぱいあるけど、とりあえずここで今日は終わりにしたいと思う