時をかける表象

東大に2度落ちてもなお未だに浪人生をしているという学生の日記。記事と日記に分かれてます

Hello,HELO

2018/08/03 金曜日

 

誰かの何気ない一言が思考の迷宮への招待状となることがある

もうすぐ夜が来そうというような帰り道、たわいもない会話の中で部活動の話になった

自分にとってはよくある質問だが、実際どれくらいすごかったんですか、という話

淡々と中学1年からの変遷を語り、この時期は怪我していただとか、あの時期はあいつに絶対勝てないと思っただとか、できるだけ見栄を張ったり謙遜したりせずに話した

一通りの話を聞くと、まだ幼い顔立ちの彼は、「え、じゃあクラスのヒーローみたいな感じだったんですか」と、完全には質問と言えないような軽い相槌を打った

やっぱ第三者からすればそうなるよなと再確認した

端的に言えば自分はクラスのヒーローではなかったし、もっと言えばなれなかった

いわば常にアンチヒーロー的な存在だった

ヒーローになることよりも記録に残ることを最優先していたからなのかもしれないが

 

小学校の頃から、本当になんでモテないのか不思議だった

いや全くイケメンではないし、協調性もなくて可愛げのない小学生ではあったかもしれないが、1人が3〜4人の「すきなひと」を有するような馬鹿けた時期に、一度として自分の名前が挙がらないのは、たとえ全く期待してないとしても不思議なことだった

いや誰かしら俺のこと好きでもおかしくないやろ、と思っていたし、え、あんな奴でも告白されるのかと落胆したこともあった

それは中学に入って彼女が出来たり告白されたりしても同じだった

恋愛とか関係なしに、自分が自分を過大評価しているのか、周りが過小評価なのかわからなくなった

特に、自分がいる目の前で、○○さんは賢いとか▲▲くんは足が速いだとか言う奴を見ると、周りの人間の目利きに不信感すら覚えることも多々あった

 

小学6年生の時の担任が放った言葉を一生忘れることはないと思う

特に表立っていじめられていたわけではないが、全体的にクラスメイトは自分が活躍することを望んでない感じで、例えば自分にリレーを走って欲しくないだとか、あいつが勝ったら面白くないだとか、平然と口にしていた

所詮は小学生のクソガキだからだと思うが、それを見かねた担任の先生が、放課後か掃除の時間かに2人きりになった時に

「周りの人たちはそういう風に言っているけど、中学校に入ったら順位が出るから」

「そこで目にものを見せてやればいい」

などという言葉を言ってくれた

自分の中では他の生徒とは格が違うと思っていたけど、周りの生徒があまりにもそれを認めないから、なんか自分でも自分が何なのかわからなくなっていた時期に、この言葉は自分にとっての原動力となってくれた

今まで担任の先生を含め多くの先生に出会ってきたが、本当に師と呼べる先生は数少ない

自分の中で、真に迫る何かを言ってくれる存在こそ最もかけがえのない財産である