時をかける表象

東京大学文科2類。記事と日記に分かれてます。Instagram→@utl458913

中1会

2019/11/03 日曜日

 

土曜日曜と東大競技会があり、3年生以下の部員は補助員として記録会の運営に当たった

補助員の合間に走った800mは2分1秒53というシーズンワースト記録だったが、全体的に記録も出ていないし、現状はこれくらいになってしまうのかなと思った

今シーズン中に800mを走るのはこれで最後であり、結局七大戦の1分58秒93で予選落ちが今シーズンのピークということになった

正直4月当初はもう少し行けると思っていたが、途中に怪我を挟んだこともあって、冬に身体を鍛えて出直してくるしかないという感じだった

東大競技会の片付けを一通り終え、中距離1年生は渋谷のマーク下に集まった

今日は第1回中1会とAセメから入部してくれた2人の新入生歓迎会だった

まずは今年の新歓で使われたらしい渋谷の中華料理店へ行った

自分は新歓に行ってないので初めての店だったが、2時間食べ放題の店で、料理もかなり美味しかった

肝心の新入生の1人は、知人と話していたという理由で4分30秒ほど遅刻してきた

自分はあまり中華料理が好きではないのでエビチリ的なものなどを食べれなかったが、延々と餃子と炒飯と唐揚げを食べてお腹を満たした

店を出て、誰も酒を飲んでないのに1人が純粋な満腹感からくる嘔吐をかまし、一行はTwitterで有名なカラオケマックに向かった

いいねが500以上くるとルーム料金が無料になる店である

部員の1人がそれを達成していたので、8人が一つの部屋で2時間30分ほど滞在した

自分は7人中4人とカラオケに行ったことがあるので、それぞれが大体どんな曲を歌うのか知っていたが、特に女子2人については皆目見当も付かなかった

30分前に嘔吐した部員が肺活量を酷使して高得点を叩き出したり、3年前に流行ったPERFECT HUMANで音程を外しながら大盛り上がりしたり、森山直太朗のさくら(独唱)のピアニストが序盤で何も仕事をしていなくて笑ったり、1番口数の少ない部員が1番歌が上手かったり、口数の多い女子が戦後まもないNHKのど自慢大会に出ている小学生のような歌い方をしていて面白かった

やっぱカラオケっていいよな、と思った

自分の歌を他人に聞いてほしいだけでなく、他人の歌を聞いてみたい

歌い方に個性と予想の裏切りが詰まっていて、普段会話しているような日常から離れた非日常空間みたいなものがあの小さな個室に広がっているような感じさえする

その1番上手い彼とは中間試験があるためここで別れ、7人となった一行は1人の家に向かった

深夜を回った空から少し雨が降っており、駅から10分ほどの家はアパートの2階だった

部屋に入ると部員名簿を見ながら、自分たちが知っている各部員のエピソードを話し、新入部員に対して勝手に部員紹介のようなものをした

時計の針が1時を指す頃には一人、また一人と反応が鈍くなってきて、やがて部屋の電気は消えた

鶏のような記憶力を持つ中距離唯一の女子だった彼女は、何度指摘しても最大音量で噛み合わない話を始め、何度も周りから静かにしろと言われていた

実際一人暮らしの家の壁は薄く、かなり迷惑だっただろうと思う

結局3〜4時になる頃には自分と男子部員1人以外は戦闘不能になり、彼と自分は新歓担当で一緒ということもあって、この部活の在り方と今後の方針について話し合った

未成年も多く、そもそもが健全な集合体ということもあって、誰も酒を飲まず、修学旅行の夜でよく話すような話もすることがなかった

この大学って出会いがないよね、と将来官僚になるであろう彼が切り出して、俗に言う恋話をしようという流れになった辺りで、そもそもこの大学に出会いがない理由を考え始めた

この大学は女子が少なく、それに対して毎年何かしらの策を講じているが、現状としてこの大学の女子の割合は20%を毎年超えられない

ハーバード大学のように男女比を51:49に調整すれば一見解決するように見えるのだが、そもそも大学自体に行く必要は何なのか、特に目的もなく大学に行くのが当たり前になっている事態が晩婚化や労働者不足に繋がっているのではないか、1人の子供を大学卒業まで育てるのにかかる費用が高すぎるのも問題なのではないか、という日本の現状、学歴社会の在り方について議論し、技能実習制度の是非と出入国管理法改正についての話に差しかかった辺りで、1人の部員が起き上がって、「何でお前らそんな話しとんねん、」とツッコミを入れた

実際、技能実習制度は技術の輸出と人材の育成を建前としているが、現状として最低賃金を下回る労働や長時間労働に従事させられたり、劣悪な労働環境であったりすることも多々ある上、移民政策によって、貧しい国で十分な待遇を受けられない外交官や医者が先進国で活躍すると、その貧しい国にとっては若い労働力だけでなく社会のエリートまでもが抜き取られてしまい、戦力が骨抜きになってしまいかねないと思う

そうなると貧しい国でも新たな問題が浮かび上がってくるだろうし、先進国による金銭的な援助が本質的に解決してくれるのか疑問である

もっと言えば労働力不足の根底には少子高齢化社会があり、そこを解決しない限り、外国人労働者の受け入れは一時的な解決策に過ぎないのだと思う

とはいうものの、出生率を上げるといっても、その効果は20年後くらいに現れることになり、現段階での20〜40歳の人口が増加するわけでもないので、そのロスを埋め合わせるために外国人労働者は即戦力として重宝されるから話は難しい

結局この調子でお互いが長めのラリーを続け、5時を過ぎて窓から光が差し込んでくる頃に、お前らまだ話してたのかよ、と続々とみんな起きてきた

食堂やグラウンドでは話せないような真面目な話を出来て楽しかった

あまり他人の家に泊まったことはないが、こういう時は本当に自分が考えている哲学や世界の見方を、恥ずかしげもなく言えるから楽しい

さすがにバイトもあるので寝ないとマズイと思って2人は15分ほど寝て、起きるとみんな帰っていた

ヤバいと思って事態を飲み込もうとしているうちに、他の部員を駅まで送っていた家主が家に戻ってきて、お礼を言って帰った

朝6時過ぎの井の頭線はやけに空いていた

またいつかどこかで今日のような話ができたら

 

 

 

 

【恣意的桃太郎】

2019/10/30 水曜日

 

おとぎ話の桃太郎を読んだことがない人はいないと思う

幼少期の自分も母に読み聞かせてもらったが、どうして鬼退治に行くのか、鬼を退治したあとはどうなったのか、などの疑問が残ったままでモヤモヤしていたのを覚えている

もし自分が桃太郎を書き直すとしたら、鬼退治の動機は鬼に母親を殺されたこととかにすると思う

少し進撃の巨人と被るような気もするが、それくらいの動機がないと鬼退治に行こうとは思えない

そもそも桃から生まれた桃太郎に母親がいるのかどうかはわからないが、お爺さんとお婆さんに育てられた桃太郎は自分の両親がどんな人で、今どこで何をしているのかを知りたく思っていました。

お爺さんとお婆さんに聞いてみても毎回はぐらかされるばかりで、川に流れてきた桃を拾ったとしか聞かされていませんでした。

そんな折、数年前からこの村が鬼ヶ島の鬼に荒らされており、お爺さんたちもかつては甚大な被害を受け、少し前に今の家に引っ越してきたことを桃太郎は知りました。

いつしか桃太郎はお爺さんたちに自分の生い立ちを聞かなくなり、自分の両親が鬼たちに殺されてしまったのだと確信するようになりました。

生まれつき力の強かった桃太郎は、村人たちの後押しもあって鬼退治を決心しましたが、お爺さんたちはこれに強く反対しました。

人間離れした桃太郎の強さをもってすれば、鬼を退治することがそれほど難しくないということは誰の目にも明らかでしたが、お爺さんたちはそれでも納得しませんでした。

桃太郎は、困っている村人たちを助けたいと言ってお爺さんたちの反対を押し切りましたが、それはお爺さんたちを言いくるめるための嘘でした。

本当は両親の仇を討ちたかっただけなのです。

 

道中で仲間にしたイヌ、サル、キジと共に、桃太郎は冬の海を渡ります。

お腰につけたお婆さんお手製のきびだんごは、近所でも評判の味でしたが、何故か桃太郎の口には合いませんでした。

鬼ヶ島に上陸すると、桃太郎は人間離れした強さと速さで瞬く間に鬼を退治していきました。

膝をついて許しを乞う鬼の首領にさえも鬼のような形相で斬りかかり、ついには鬼ヶ島を陥落させました。

鬼の死体を積み上げ、その上に立って島全体を見渡した時、海岸沿いに大きな桃がいくつか置いてあるのを見つけました。

鬼の残党に話を聞くと、鬼ヶ島には古くから鉄の掟がある、と口を開きました。

それは、人間と共存してはいけないということでした。

鬼が人間と友好関係を築いた場合、その人間は殺され、もし人間との間に子供が生まれた場合、角が生えていたらその場で殺し、角が生えていなかったら、不老長寿の実として中国で珍重された大きな桃に入れて川に流すというのが掟破りの罰でした。

そして近年でその掟を破った鬼は一匹だけだとも言いました。

 

村に帰ると桃太郎は英雄として拍手喝采で迎えられ、家に帰ると豪勢なご馳走が待っていました。

しかし、桃太郎の心はそれどころではありません。

自分が鬼と人間の子供であること、あの日お爺さんが鬼退治出征を止めたのは、それが親の仇ではなく親そのものを殺すことになってしまうからだということ、そしてあの島のどこかに自分の父親がいたこと、自分が鬼ヶ島の鬼を殲滅したこと。

その全てをお爺さんたちに問いただしました。

いつになくどこか怯えたお爺さんたちの表情が、自分との間の溝を浮き彫りにしているように桃太郎は感じました。

自分の口に合わないきびだんごやご馳走の味も、自分が人間と全く異なる感覚で生きてきたことを物語っているようで、とても悲しい味でした。

お爺さんは全て正直に教えてくれました。

娘が鬼にさらわれ、一匹の鬼と恋に落ちて子供が生まれたこと。

そしてその鬼は少し前まで首領の座についていたということ。

 

桃太郎は今、疲れ切った顔で海を眺めています。

平和になった村から賑やかな声が聞こえてくるたびに、自分がもうこの世の中に必要ないことを悟りました。

なぜなら、自分が最後の一匹だと知っていたからです。

すっかり平和に馴染んだ村に背を向けて桃太郎は海へと入って行きます。

コンクリート色の冷たい冬の海は文字通り凍りつくほど冷たく、足を入れるだけで一歩も動けなくなるほどでした。

黒い鏡の中を桃太郎は進んでいきます。

もう感覚がない足を動かし、息ができない苦しさに耐えながら、自分の心に宿った最後の一匹の鬼を海に沈めるために。

枯れ果てたはずの涙腺から流れ出た涙が暗く深い海に溶け込んで行きました。

まるで涙さえも濁っているように見え、遠のいていく意識の中で、桃太郎は悲しくなりました。

 

 

東京は地上に星がある

2019/10/27 日曜日

 

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今日は受験期のことを話す機会に恵まれた

志望動機と受験期の生活、現在の大学生活と未来への展望というありがちなテーマをインタビュー形式で話す

普通にお世話になっていたことと、自分の経験を還元したいと思っていることに加えて、交通費と謝礼が支給されるということなので、箱根予選会の補助員から帰ってすぐ新幹線に飛び乗った

まずは志望動機や現在の大学生活について聞かれたので、目新しい経験で満たされていますと答えた

ここから40分近く持論を展開してしまい、結果的に受験期のことや今後の受験生に対しての項目に答える時間はなかったのだが、やはり自分は誰かに何かを伝えることが好きだなと再確認できた

自分がこの大学を志望したのは、特にやりたいこともやるべきこともない自分にとって、1番以外を目指す理由がなかったからで、ある種、人生設計から逃げる形で贅沢なモラトリアムが欲しかったからである

学習意欲が高いわけではなく、コンスタントな努力が苦手な自分が浪人生活を乗り越えられたのもここにあると思う

加えて、早く上京しておきたかったというのもかなり大きい

大学の発表で教育の地域格差を取り上げる学生は多く、その多くは貧富の差や学習環境に起因するといった結論を出していたが、自分はそれよりも成功するモチベーションの時点で差がついているように感じる

首都圏には東大に行って当たり前と思えるような塾や学校も多くあり、その点で地方に比べて有利であることは一目瞭然であるが、勉強以外の分野で成功した芸能人が、莫大な費用をかけて子供に受験を課してみても、意外と結果が出ないのも事実である

それは才能や遺伝も少なからず影響しているのかもしれないが、それよりも今の生活が莫大な親の資産によって支えられていることを子供に伝えられていないからだと思う

勉強が好きでない子供にとって、勉強は将来の成功のための手段として認識されるが、親が勉強とは関係ない分野で成功している場合、手段としての勉強が揺らいでしまい、どうもモチベーションに欠けてしまう

東京には観光スポットや高価で美味しいご飯も多くあり、様々な方面で高級感のある感動体験が味わえる場所も多い

高層ビルの最上階で、地上にある星空を見ながらご飯を食べ、あなたも将来頑張ればと教えられた子供は、自分も頑張って将来はこれを日常にしたいと思えるはずだし、逆に都会の喧騒の中で、貧しく孤独に生きることがいかに辛いかを知ることになるだろう

高級な物を身につけることで意識と自覚が生まれ、明日もまた頑張ろうと思えるような経験が都会には多い

マックや激安の殿堂があるだけで比較的栄えていると見なされるような地域に、全く楽しみがないとまでは思わないが、その楽しみを糧に野心が芽生えやすいとは思わない

そういう環境で何かを頑張ろうと思えるのは、その分野を純粋に好きな人だけであり、周りを見渡せば意識のベクトルが落ちていってしまって、チープな夢に満足してしまっているような気がする

だからこそ自分は上京して関東に拠点を構えたかったし、できれば自分の子供も都会で育てたいと思っていた

自分は東京の空気が好きだ

いろんな経歴の人が集まって共存している、いわば選抜合宿のようなまとまりのなさが心地いい

他人に厳しく愛想がないと地方の人は言うかもしれないが、同調圧力と陰湿な排他性で自分の縄張りを守ることに躍起になっているよりは、お互いが干渉し合わない冷たさの方が自分には合っていると思う

しかもこの大学には自分の能力を他人のために使うことを厭わない人も多く、自分にとっては見てて清々しくなる程の優秀な人も多くいる

生まれつきのエリート意識が余裕を生み、ノブレスオブリージュを具現化したような人と出会えるのはこの大学だからこそだと思うし、入学前に教えてもらえなかった世界を見させてもらっている

自分は本当にこの大学に入学して良かったと思っているが、一方で進振りなどの独特な制度を疎ましく思う人が一定数いるのも理解できる

制度の弊害のようなものは実際あるし、この大学だけでなく、第一志望の大学に合格したからといって、必ずしも幸福度が上がるとも限らない

そうでなくとも自分のように浪人している人は特に、本当にこの大学を目指すべきなのかと自問自答することがあると思う

もっと余裕を持って楽な大学生活を送った方がいいんじゃないかとか、地元から離れたくないとか、そもそも受験せずに働いている同級生の方が人生楽しそうだな、とか

思春期の多感な時期に勉学だけに励むのも普通の人には難しく、世界を開けばいろんな誘惑と好奇心をくすぐるコンテンツが広がっていて、進捗を生めずにもどかしい思いをするのが日常茶飯事だった

でも、その思春期特有の感受性や自分の欲望みたいなものもきっと大事すべきで、それでも自分が1番叶えたい大きな欲望に乗っかるべきだと思う

夜も眠れないほどに燃えたぎるエネルギーを、心が走っていくままに費やして、自分はこれをずっと追い求めていましたと言える何かを持つことが大事で、それが誰かにとっては勉強以外の何かであってもいいと思う

それが自分にとっては上京してこの大学に通うことだったし、この新しい環境でまた新たな自分を更新し続けている気がする

自分が追い求めていたのはこれだったと確信している

 

下北デート

2019/10/20 日曜日

 

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今日は10時過ぎに起きて下北沢のFLIPPER'Sに向かった

FLIPPER'Sは今日まで雪肌精とのコラボ商品を期間限定で出しているのだが、ラストオーダーの時間を確認していなかったので、この前の誕生日の時は行くことができなかった

今回はそのリベンジを果たすために急遽彼女にきてもらった

何気に彼女は今日が下北沢初上陸だった

11時開店の店に11時40分ごろに着くと、もう既に長蛇の列が出来ていた

20分近く待ったのちに店内に入り、雪肌精のパンケーキと奇跡のパンケーキを注文した

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それから15分近く経った後に、柔らかいのでナイフではなくフォーク2本で割って召し上がってください、と自信満々な様子で店員さんが運んできてくれたパンケーキは、早起きして見た雪景色のように白く輝いていた

https://www.instagram.com/p/B3_Nr8ep8oa/

Instagram post by 時をかける表象 • Oct 24, 2019 at 4:34am UTC

 

黄身の部分が白い卵を用いることで雪肌精の美容乳液をイメージしているらしく、中を割るとストロベリーチーズソースが溢れ出した

そして何より、テーブルが揺れるたびにバウンドするほど柔らかく、奇跡のパンケーキの方が特にフワフワしていた

単に柔らかいと言っても、昨日の釜焼きスフレが綿菓子のように一瞬で口の中に溶けていってしまったのに対して、このパンケーキはどちらかと言うとしっかりとした感触を残すような柔らかさだった

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動画を見てキーワードを答えれば、このパンケーキとコラボしている美容乳液を貰えるというキャンペーンをやっていたが、このパンケーキと美容乳液の共通点を考えれば、動画を見ずとも正答できるものだった

自分は使わないのに2本も頂いた

彼女はそそくさと2本ともカバンに閉まっていた

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今、下北沢のカレーがアツいことは何となく知っていた

駅を降りるとカレーフェスティバルを全面に押し出していたので、まぁせっかくだからということでカレーを食べて帰ろうと思った

ネットで調べてみると、良さそうな隠れ家的カフェを見つけたので、そこに向かうことにした

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階段を降りると、狭い店内に客と店員がひしめき合っていて、自分たちはカウンター席に座ることになった

目の前で3人の店員さんが休むことなく料理を作っていて、司令塔的なポジションを担っている女性は喋り方も含めて関西の方のような気がした

結構普通に仲良く声かけをしながら、家族じゃないはずなのに家族でクッキングをしているような感じで料理を作っていて、どこか試行錯誤しながらキッチンのポジションを変えたり、皿を置く場所を決めていたりしていた

自分たちはバターチキンカレーとローストビーフプレートを頼んだ

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https://www.instagram.com/p/B4AIco9pPOY/

Instagram post by 時をかける表象 • Oct 24, 2019 at 1:08pm UTC

 

店内の雰囲気もよく、味も普通に美味しかった

下北沢で服でも買おうかと思っていたが、案外時間がなかったので、新宿にある次の目的地に急いだ

 

釜焼きスフレ

2019/10/19 土曜日

 

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今日の練習はいつものグラウンドではない競技場で行われた

最近の中では結構調子が良かった方ではあるが、高校2年の春に今日と似たようなメニューをやった時は、1000m×3の3本目を2分37秒で走れていたので、それに比べるとまだまだだなという気持ちになった

練習が終わった後、先輩と中距離1年生の数名で中華料理を食べに行った

つい最近入部してくれた2人のおかげで、集団に新しい風が吹く予感がしている

先天的なものによって大部分が決められてしまった限界に、日々の練習を通じて限りなく迫っていくのが陸上競技だと自分は思う

確実性のある数字で実力が可視化される残酷な世界で、唯一不確実な運というものがあるとすれば、それは誰と同期になるか、同期がどれほど自分に良い影響を与えてくれるかということだと思う

どれだけ慎重に所属や方針を選んでみても、自分が環境に潰される可能性を完全に拭い去ることはできない

そしてこの大学で陸上を始めた優秀な学生がどういうアプローチで競技と向き合うのか、個人的にはかなり興味がある

優秀な人間が新しいものにどう取り組むのかについて、自分が一番精通している分野で知ることができるのは嬉しいことだし、その知見は必ず自分の成長にもつながると確信している

自分も集団に良い影響を与えられるような存在になりたい

自分と同期だったことが幸運だったと思われたい


部員たちと解散した後、自分はバイトに向かい、21時30分頃に渋谷駅で彼女と待ち合わて今日の目的地に向かった

駅から徒歩5分くらいにあるその店は、つい3週間前にオープンしたばかりの店だった

まずは釜焼きスフレオムレツと釜焼きスフレクレープとミックスベリーのフルーツドリンクを頼んだ

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https://www.instagram.com/p/B3088kqJ0Xc/

Instagram post by 時をかける表象 • Oct 20, 2019 at 4:55am UTC

釜でじっくり焼いているので、それなりの待ち時間を要したが、やってきた料理は本当に美味しかった

一口食べればすぐに溶けてしまい、思っていたよりも量を食べられるとわかったので、ラストオーダー2分前に追加で別の味を注文してしまった

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どちらも甲乙つけがたい美味しさで、彼女はイチゴ風味の方が好きで、自分はバニラの乗っている方が好きだったので、どちらも頼んでおいて良かったなと思った

作っているところをガラス越しに見れたり、スプーンがシャベルの形になっていたりと、店内もオシャレな雰囲気だった

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店を出て渋谷のスクランブル交差点に行く頃には0時を回っていた

いつもは目まぐるしく広告が乱立している渋谷のスクリーンが消えているのを見たとき、それでも交差点の人混みを感じて、街が眠っても人は眠らないことを知った

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自転車通学

2019/10/17 木曜日

 

ある男は中学生だった

彼の通う中学は原則として自転車通学が禁止だったが、彼は部活動の朝練が毎朝あり、その時間は先生も通学路にいないので、毎朝自転車通学をしていた

中学1年の4回目くらいの朝練から、毎朝自転車に乗り、学校の近くにあるファミリーマートに自転車を停め、そこでファミチキと小さなドーナツを買って、それを食べながら学校に向かい、学校のゴミ箱にゴミを捨てて朝練に向かうというルーティンを作っていた

もちろん学校指定の体操服を着て暴挙に出ていたので、店員も周りの部員たちも、もしかしたら先生でさえもその一連の犯行に気付いていたのかもしれないが、特に誰からも咎められることなく、犯行は常習的に続けられた

 

とある冬の日、彼が中学2年生だった時のことである

それは吐いた息を確かめられるくらい寒い朝だった

すっかり労力最小化問題の最適解として、生活の一部となってしまった行為を終えて、朝練に向かう時、彼は職員室に呼び出された

何やら不満げな顔をした先生が言ったのは、端的に言えば、ファミリーマートから苦情が出ているということだった

彼は心の中で激怒した

それなら中学1年の時の、最初の犯行で苦情を出せばよかったじゃないか、と

その時なら「すいません、朝練なら自転車通学でもいいと思っていました、認識不足です、次からは気をつけます」と言って、別の駐輪場を探すことだってできたのに

もうこの時期になって言い逃れをすることは不可能である

墓穴を掘らないように事情を聞くと、「店長が変わったから今までのように自転車を停めることはできない」とのことだった

 

彼はその時、将来は文系に進学することを決意した

科学の限界を感じたような気がしたからだった

例えば神様が大きく息を吐くことで台風が起こっているとする

それに対して、人間は知恵を振り絞って台風が起こるメカニズムを究明し、ついにはその進路を割り出すことさえも可能にした

何十年に渡るサンプルがその正確さを裏付け、間違いないと誰もが盲目的信頼を寄せるようになった

しかしある日、神様の代替わりの際の引き継ぎに不備があり、新しい神様が手で仰ぐようにして台風を起こすようになったとしたら、彼らが築き上げた知識は反故にされるだろう

その日、人類は思い出すだろう、ヤツらに支配されていた恐怖を

店長が変わっただけで今までの日常が失われてしまったことが、14歳の彼にとっては受け入れがたい残酷な現実だった

「頑張ってください」とたまに声をかけてくれる店員との暗黙の了解と、毎日1ポイントずつ加算されてきたTポイントカードと、その全てを否定された気持ちになった

そうですか、とだけ呟いて、職員室を後にし、石ころを蹴りながら自転車を押して帰った

それから中学校を卒業するまで、彼がそのファミリーマートに行くことはなかった

 

茶の間は茶の間で話題じゃない

2019/10/14 月曜日

 

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今日は体育の日というのに彼女は大学で授業があった

加えて学祭の実行委員の仕事もあるらしく、19時30分過ぎに大阪で待ち合わせることになった

それまで自分は昨日のスコットランド戦をもう一度見返しながら自宅待機をしていた

ゲーム序盤はいつになく日本がおぼつかない雰囲気で、前半6分に相手にトライを決められたが、それ以降はボールを支配してオフロードパスからトライを重ねていた

28-21まで詰められた時はロストフの空を思い出したが、なんとか逃げ切ってノーサイドとなった

特にオフロードパスを繋いで最後に稲垣が初トライを決める瞬間は、何度見ても感動してしまう

 

いつまで経っても慣れない大阪駅と梅田駅の迷路を攻略して、今日の目的地に着くと、すでに多くの人が並んでいて、目当てのステーキ重は売り切れていた

並んでいるうちに彼女と合流し、ステーキ重の2倍ほど高い特選和牛ロース重と牛鍋を頼んだ

ご飯を無料で大盛りにできるということもあって、本当にご飯が進む肉だった

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Instagram post by 時をかける表象 • Oct 23, 2019 at 7:34am UTC

 

次に去年から行きたかったchano-maに向かった

ここは靴を脱いでベッドの上でご飯を食べることができる

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Instagram post by 時をかける表象 • Oct 23, 2019 at 7:37am UTC

 

見渡せば白と白と白で、ドーナツとうどんも美味しかったが、正直眠かったのであまり記憶にない

ベッドに寝転がったら店員に注意されたことしか記憶にない

深い意味はないが、また眠くないときにプラネタリウムカフェに行きたいなと思った

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